将来、プロスポーツ選手になってほしい。
この子は頭が良いから医者になれるな。
親は自分の子供にいろいろと期待をしてしまうものですよね。
でも、ネットで調べてみると、「子供に期待をするのはNG」「過度な期待は悪影響」などの記事がいっぱい出てきます。
そこで、今回は、
「子供には期待をするべきか」
「期待するなら何に期待すべきか」
について考えていきます。
それでは、レッツ探求♪
子供に期待はするべきか
まず最初に私の考えを言いますと、私は「子供に期待はするべき」だと思います。
期待というものは、その対象に特別な感情を持っているために起こります。
つまり、「期待する=子供のことを考えている」ということになります。
子供に意識が向いていることはとても良いことです。
「期待はするべきではない」という話も聞きますが、私は子供に対して期待できている自分を誇っていますし、それでいいと思っています。
ただし、「期待の仕方」には工夫が必要です。
子供のためになるようにしていく必要があります。
子供への期待がNGと言われている理由
次は、「子供への期待がNG」という点について考えていきます。
なぜNGなのかを調べてみると、概ね以下の理由のようです。
- 親の価値観の押し付けになり、子供がストレスを感じる。
- 親に認められるために行動するようになり、自己肯定感が低下する。
他にもあると思いますが、共通しているのは「ストレス」と「自己肯定感の低下」ですね。
子供自身がやりたいと思っていないことをやらされてストレスを感じる。
次第に親の顔色を伺うようになり、親に認めてもらうために行動するようになる。
そして、「自分の考え」を失っていく…。
このようにならないためには、どうしたらいいのでしょうか…
期待することがNGな理由の本質
では、「ストレス」と「自己肯定感の低下」をキーワードに、問題の本質を探っていきます。
ストレスを感じる本質
子供は、期待をされるとなぜストレスを感じるのでしょうか?
それは「自分が望んでいないことだから」です。
誰だってそうですよね。
望んでいないことを求められるとストレスを感じます。
もちろん、嫌でもやらなければならないことはありますが、今回は置いておきます。
(これは非認知能力の一つの「忍耐力」のお話しですからね)
では、「期待をする=ストレス」なのかと言うと、私は違うと思います。
子供自身が望んでいることであれば、ストレスはあまり感じないはずです。
子供の思いに沿わない親の勝手な期待がストレスの原因になっているのだと思います。
自己肯定感が低下する本質
次は、自己肯定感の低下について考えてみます。
自己肯定感とは、「自分自身を肯定する感情(力)」のことです。
自己肯定感が低下すると、
- 何をするにしても自信が持てない
- 成功しても素直に喜べない(親に認めてもらえないとダメなため)
といった感じになります。
行動する前には自信が持てず不安に襲われ、行動した後でも認められるかどうかで不安になる…。
どうしてこんなことになるのでしょうか?
期待するから??
いいえ、「子供がやること」「子供が出した結果」に親がとやかく言うからです。
確かに、間違った行動もありますし、フィードバックされないと結局どうだったのかがわかりません。
しかし、間違ったからこそ得られる価値・経験もありますし、フィードバックは「評価」ではなく「感想」で十分です。
親による過干渉が問題の本質だと思います。
子供への期待の仕方
では、どうしたらいいのでしょうか?
前述の本質からすると、以下のようになります。
- 親が勝手な期待をせず、子供がやりたいことに期待する。
- 子供の行動や評価を親が決めず、見守ってあげる。
まず、「親がやってほしいこと」ではなく「子供がやりたいこと」が何なのかを知ります。
たくさんの会話をすることが望ましいですね。
そして、「やりたいこと」の共通認識を持ちます。
そのうえで、
運動が好きな子であれば、思いっきり運動をさせてあげます。
絵を描くことが好きな子であれば、いっぱい絵を描かせてあげます。
こうすることで、子供の思いに沿った期待になっていきます。
次に、子供のやりたいことが出来る環境を整えて機会を作ってあげます。
運動が好きな子であれば、休日は出来るだけ公園などに連れて行き、楽しく運動をさせてあげます。
もし、上手く遊べない遊具があっても見守ってあげます。
どうしてあんな簡単なことができないんだよ…と評価はせず、「がんばったね。もっと○○したら、上手く出来るかなぁ。」とアドバイスしてあげます。
こうすることで、子供は「自分を見てくれている。やってみよう。」という気持ちになり、自己肯定感が成長します。
正直、子供は全然上手くできないし、何回も過ちを繰り返します。
しかし、すぐに結果を求めてはいけません。
そりゃあ出来た方がいいに決まっていますが、今すぐ出来なければならない理由はないはずです。
個人差だってあります。
大人だって、仕事で結果を出すのには何年も掛かりますものね。
焦らず長い目で見守ってあげましょう。
親が期待すべきなのは「子供の成長」
最後に、親が子供に何を期待すべきかについて考えます。
私は、子供にスポーツ選手だったり医者になることを期待するよりも、どのような大人になるのかに期待した方がいいと思っています。
「何になるか(何をするか)」は子供自身が決めることですからね。
そこに期待をすると、過干渉をしてしまう恐れがあります。
例えば、
「この子は思慮深いから、理論的な思考ができるようになるだろう。AI社会になっても活躍できるかも。」
「こいつは何でもやりたがるから、チャレンジ精神を持った子に育ってほしいな。そうしたら、将来、自分の道を模索して力強く生きていけそうだ。」
などです。
実は、これは私が長女と次女に対して実際に期待している内容です。
何になるか、どうするかは本人に任せます。
子供たちの性質を理解し、こんな大人になれるかな~と期待しているだけです。
(別にそうならなくてもいいと思っています。どうするかは子供次第。)
常に気をつけているのは、子供が考え、行動する邪魔をしないようにすることです。
自己肯定感を高めるためには、自己決定力を養うことが大切ですからね。
まとめ:【育児】子供には期待をする方がいい?【期待の仕方】
いかがだったでしょうか。
「子供への期待」は、親であればして当然だと思います。
しかし、期待の仕方には工夫が必要です。
- 親が勝手な期待をせず、子供がやりたいことに期待する。
- 子供の行動や評価を親が決めず、見守ってあげる。
子供ができるだけストレスとならないよう、まずは子供のやりたいことに目を向けます。
子供と会話し、やりたいことの共通認識を持つことが大切です。
そして、親は子供のやることを見守ってあげます。
失敗もしますし、諦めることもあります。
そんなときは、「子供が助けを求めている」と感じたときに、手を差し伸べてあげれば大丈夫です。
また、子供への期待は、具体的に何になるかよりも、どのような大人になるのかに期待した方がいいと思います。
- 思慮深い子 → 論理的思考力を持った大人
- 活発な子 → チャレンジ精神豊富で自ら道を切り開く大人
- 心優しい子 → 人助けを進んでできる大人
さて、みなさんの子供はどのような大人になると思いますか?
楽しみですよね。
以下の本では、子供の自己決定力や自己コントロール(自律)について学ぶことができます。
私も購読しましたが、脳神経学者と元校長が執筆しただけあって、説得力があるなと感じました。
まだ読まれていない方は、是非読んでみてください。